各研究室の見学内容

環境物質工学科のオープンキャンパスは世界化学年記念事業です。

世界化学年について

 2008年末に開催された国際連合総会は、キューリー夫人のノーベル化学賞受賞から100年目に当たる2011年を「世界化学年」(International Year of Chemistry:IYC2011)とすることを決めました。これは日本学術会議化学委員会が国際純正・応用化学連合(IUPAC)からの呼びかけに賛同し、化学委員会IUPAC分科会と共に、我が国が共同提案国として国際連合教育科学文化機関(UNESCO)に働きかけ実現したものです。2011年はまた、IUPACが設立されて100年にも当たります。

 世界化学年の統一テーマは“Chemistry-our life, our future”であり、化学に対する社会の理解増進、若い世代の化学への興味の喚起、創造的未来への化学者の熱意の支援などを目的としています。

 我が国におきましてはこれまで、化学関係の学協会・諸団体をはじめ、大学や産業界が既にこの趣旨・目的に沿った活動を長年にわたり地道に積み重ねてきており、これらの事業を継続発展させるために、「2011年を化学の年」として、我が国における化学の一層の振興と社会への幅広い普及・啓発に当たりたいと考えております。

 IUPACに対する日本代表機関である日本学術会議(化学委員会)は世界化学年を我が国において推進するため、日本化学連合に対して事業を具体化する準備を付託するとともに日本化学会はじめ化学系学協会に協力を要請しました。このような経緯のもと我が国における世界化学年を企画・実行する主催組織として「世界化学年日本委員会」を発足させることになりました。

 日本委員会の下には企画委員会、実行委員会を設置して、事務局および学協会連携事務局が支援する体制にて、この趣旨に沿った諸事業を「世界化学年」の旗の下に推進する計画です。

 当学科は、「世界化学年」の趣旨に賛同し、本年のオープンキャンパスを世界化学年記念事業の一つとして実施いたします。

化学100年の歴史

1910年:キューリー夫人、ノーベル化学賞受賞
1935年:カローザスによりナイロンの合成成功
1954年:クラレ(株)が合成繊維ビニロンの工業的生産に成功
1967年:藤嶋昭先生らが光触媒を発見
1981年:福井謙一先生、ノーベル化学賞受賞(化学反応過程の理論的研究)
1985年:スモーリーらによってフラーレン発見
1991年:飯島澄男先生によりカーボンナノチューブ発見
2000年:白川英樹先生、ノーベル化学賞受賞(導電性高分子の発見と開発)
2001年:野依良治先生、ノーベル化学賞受賞(不斉触媒による水素化反応の研究)
2002年:田中耕一先生、ノーベル化学賞受賞(生体高分子の同定および構造解析のための手法の開発)
2008年:下村脩先生、ノーベル化学賞受賞(緑色蛍光タンパク質の発見とその応用)
2010年:根岸英一先生、鈴木章先生、ノーベル化学賞受賞(有機合成におけるパラジウム触媒クロスカップリング)
2011年:世界化学年