メントス+コーラ=噴水実験

炭酸飲料にメントスを入れると、ドッピャーっと泡が吹き出すという噂の実験。
実際にやってみるとそれほどではないということが多いようです。

ここに、何も考えず、試しにやってみた結果、考察の参考になるホームページ、および、正しい?メントスコーラ実験のやり方に関する論文を紹介したいと思います。

【お試し実験の結果】
日時等:2017年7月5日 14:00頃 参加者:学生約20名

実験方法:生協で炭酸飲料とメントスを購入した。炭酸飲料の蓋を開けた後素早くメントスを投入し、吹き出す泡の高さを定規で計測した。

結果:計測結果は以下の通り、
リアルゴールド(500 mL) 1 cm
マッチ (500 mL) −3 cm
ウィルキンソン炭酸水(500 mL) 3 cm
コカ・コーラゼロ(500 mL) 4 cm
ファンタグレープ(1.5 L) 2 cm

リアルゴールドで、あまりに泡が出なかったので、以降はメントスを砕いて投入している。一番泡が吹き上がったのはコカ・コーラゼロ、ダメなのはマッチであった。この結果は、以下のホームページに記載されているストーリーと類似しているものの、泡の高さが非常に低いため、炭酸飲料ごとの違いを明確に示すことは難しく、また、化学の演示実験としてのインパクトが十分とは言えなかった。

【メントスコーラ噴水の解説記事紹介】
メントスコーラは、学生に広く知られているようだが、化学の視点で踏み込んだ解説記事が以下に掲載されている。化学系の大学生なら一度読んでみてもバチはあたらないと思います。一番高くまで噴水が上がるDiet Cherry Dr. Pepper。日本で見たこと無いですよね。あるんでしょうか?次回は是非これで行きたいと思いますが、なければ、Coke Zeroを使うことにしましょう。
大切なポイントは、炭酸飲料の成分によって、噴水の高さが変わることですが、いちど解説記事を読んでみてください。以下にリンクを貼っておきます!

The Secrets of the Coke and Mentos Fountain

ちなみに!ここで、噴水が高くなることが確認されているCitric acidというのはクエン酸のことです。これは、誰でも手に入れることができる(ドラッグストアでも売っている)ものですね。

 

【メントスコーラ噴水の正しい実験法】
お試しの実験はあまりうまく行きませんでしたが、Journal of Chemical Educationというアメリカ化学会の雑誌には、ちゃんと正しい?実験方法が記載されています。興味のある人は以下の参考文献にあたって下さい。大学内からネットに繋げば、だれでもダウンロードできるはずです。面白いですよ〜。
T. S. Kuntzleman, L. S. Davenport, V. I. Cothran, J. T. Kuntzleman, D. J. Campbell, J. Chem. Educ. 2017, 94, 569−576.
 今回の実験に懲りずに、次回は以下の方法でやってみれば、2 mを超える噴水も夢ではありません。もし、チャレンジした人がいれば、是非ともビデオを送って下さい!

正しい?実験方法
2 Lの炭酸飲料を購入し、蓋を空けてから20秒以内にメントスを11個投入します。上手にメントスを入れるために、メントスをあらかじめ筒状の管の中に揃えて入れておいて、一気に投入するようにします。噴水の様子はホームビデオで撮影し、高さを計測するために写し込んでおいたものと比較することで、噴水の高さを算出します。

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