(書きかけの項目、最終的には論文の書き方としてまとめる予定です)
(また、「論文を書き始める前に読むこと」を一読した上で、以下をご覧ください。)
論文の基本単位は、パラグラフ(段落)です。
一つの段落で、伝えたいことを一つ伝えるのが基本です。
論文のアウトラインが完成したら、それを、パラグラフに分け、書きやすいところから書いてみましょう。
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パラグラフを書く手順は、以下のようにしてみてください。(初心者向け)
- そのパラグラフで伝えたいことは何かを明確にする。たとえば、FigureやSchemeがあれば、それを見ながら文章を書けば迷いません。無い場合は、パラグラフのタイトル(ヘッドライン)をまず決めることです。
- ざっくりパラグラフの流れを日本語で書く。この時、完璧な文章を目指そうとしても初心者には難しいので、とにかく書いて整理してみることが大切。
- 書いた日本語のうち、英語にできるところを英語にする。文章でなくてもOK。単語を日本語から英語にするだけで十分なので、インターネットを利用すれば瞬殺だ。
- 上記の英単語から、パラグラフのキーワードを複数選び、文献検索を行う。キーワードを上手に組み合わせるのがコツで、慣れないうちは、いろいろと試してみると良い。
- 検索で出てきた論文をダウンロードし、論文を斜め読みして、自分の書きたいパラグラフにできるだけ近いパラグラフを探し出す。しっくり来るパラグラフを3〜5つ見つけ出すまで、「検索>ダウンロード>斜め読み」を繰り返そう。
- ここまで来ると、自分の書きたいパラグラフの具体的な形が見えてくる。多くの場合、日本語で最初に書いたパラグラフの流れとは違うはずだ。細かい数字の議論や、既報との比較など、自分が考えていた以上の情報がそのパラグラフに必要だと気付くことも多い。自分が伝えたいことを、論文にする上で、どういった情報をどういう形で文章化したら良いかは、投稿論文で勉強する以外に無い。
- パラグラフの具体的な形が見えてきたら、その新たな流れに沿って、お手本となるパラグラフ(や英文)を参考にしながら、パラグラフのドラフトを英文で書けばOKです。
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英語論文を書けるようになるためには、英語論文を沢山読まなければなりません。でも、漫然と読んでいても、英語論文を書けるようにはならなくて、英語論文を書くために読んでいるのだ!という意識と姿勢で読まないといけません。
映画監督になろうという人と、娯楽として映画館に来た人とでは、自ずと映画の観方が違うように、研究者の論文の読み方は、そうでない人とちょっと違って然るべきです。
ここで紹介した方法は、「具体的に伝えたい実験事実や自説がある」状態で、それを「論文化するためにはどういう方法があるのか?」という視点に立って、論文を検索し、「まがりなりにも研究者目線で」論文を読むことになるので、初学者には大変良い訓練になります。たとえ、しっくり来るパラグラフが見つからなくても、そういう目線で論文を沢山読むことが、研究の力を格段に向上させるのです。
論文のアウトラインが定まったら、書きやすいパラグラフからどんどん書いていきましょう。毎日、少しずつでも書くことが、多くの気付きをもたらし、深い考察と研究の深化、さらには、新展開へとつながります。
そうなれば、研究がもっともっと楽しくなること間違いなしです!