第3回講義資料(環境有機化学)

第3回講義の補足資料をおいておきます。
図等、論文から引用しているものがありますので、著作権の観点からパスワードをつけています。
パスワードは講義で伝えます。
環境有機_第3回補足資料

箱の中の粒子問題は、量子力学の講義でやっているはずなのですが、
「式の導出は勉強したが、何に使えるのか、何を意味しているのかわからない」という学生が多いようです。
第3回はこのあたりの復習も含め、ポリエン、アセン、共役ポリマーの吸収や、フェノールフタレインのpH応答やインジゴにおける分子構造と発色の相関、発色団と助色団、push-pull、などについて学習をします。

補充問題1(n = 何を採用すれば良い?)各自で復習しておきましょう。
trans-1,3,5-ヘキサトリエンの分子長 は、867 pmである。最高占有状態と最低非占有状態の間のエネルギー差を予測しなさい。
このエネルギー差を用いて、trans-1,3,5-ヘキサトリエンの吸収の最大波長を求めなさい。

補充問題2(やや難)第44回国際化学オリンピック(2012)理論試験の部より
ニンジンのオレンジ色はβ-カロチンによるものである。井戸型ポテンシャルモデルを用いて、最高占有状態と最低非占有状態の間のエネルギー差を予測しなさい。
このエネルギー差を用いて、β-カロチンの吸収の最大波長を求めなさい。なお、β-カロチンの分子長は 1850 pmである。
感想)国際化学オリンピックは「高校生を対象とした」化学の知識や問題を解く能力を競う国際大会ですが、出題問題が、すごいですね。

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