研究室がどんな研究をしているかを検索で確かめよう

以下に、高校生でもアクセス可能な検索の仕方を紹介しておきます。
(その後に、解説を少し記載しておきました。)

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岡山大学Pure
岡山大学では、研究者のプロファイリングツールとして、Elsevierの提供するシステムを提供しています。研究者氏名(英語名)で検索すると、その研究者の研究室がどのような研究をしているかが分かりますし、キーワード(英語;google翻訳を使って日本語キーワードを英語に変えて検索すればOK)を使って、ある分野に関係した研究者を探し出すことも可能です。比較的近い研究をしている他学部の研究者など、いろいろな事が分かります。
検索例:Yutaka Takaguchi

KAKEN(科学研究費助成事業データベース)
研究者がどのような研究プロジェクトで研究資金を得ているかが分かります。こちらは日本語で検索し、日本語で読むことができますので、高校生の方でもとっつきやすいかもしれません。また、このデータベースを使わなくても、検索サイト(例えば、yahoo検索)で、[ kaken 研究者名 ]と入力するだけで良いのは意外と知られていない裏技です。
検索例:kaken 高口 豊

Google Scholar
言わずと知れた「巨人の肩の上に立つ」で有名な検索サイト。研究者の氏名(英語名)や興味のある研究キーワード(英語)でいろいろと検索してみよう。ちなみに、検索結果にPDFへのリンクが貼られていれば、高校生のみなさんでも原著論文を読むことができます。
検索例:Yutaka Takaguchi

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注:研究室のホームページに書かれている情報は、[そういう研究をしている]というだけで、[そういう研究で成果を上げている=その分野で大学レベルの教育研究環境を提供できる]ということを示しているとは限りません。一つの情報だけに頼るのではなく、必ず、客観的な複数の情報まで深く調べる(裏取りする)クセをつけましょう。

【解説を少し】
大学や大学院で学ぶ一番の価値は、教科書に載っているような学問の基礎を習得することだけでなく、教科書に載っていないような、非常に専門性の高い、最先端の知識や技術を体得する所にあります。教科書に載っているような内容であれば、おそらく、どこの大学に入っても学ぶことができますし、インターネットが発達した現在では、一流大学の講義を誰でも受けることができるようになっています。しかし、「最先端の知識や技術を体得する」ことに関しては、主体的にその研究開発にかかわることが必要で、どの大学の、どの学部の、どの研究室に所属するか?で得られる知識や技術が全く異なります。こうした「最先端の知識や技術」に関する教育は、研究室単位で行われますから、どの大学、どの学部に入学するか?というよりも、どの研究室を卒業・修了するか?の方が、みなさんのキャリア(何の専門家になる?)にとって重要ということができます。

とは言え、あまり肩肘張って、これから伸びる分野は◯◯だから、その研究で世界トップレベルの成果を上げている研究室に行こう!などと気合を入れることには反対です。なんとなく気になる、なんとなく面白そうだ、でOKなのだと思います。十分な専門知識を持たないみなさんが、研究室レベルの研究内容を深く理解し、その価値や意味を判断するなんて土台無理な話ですし、将来の予測なんて、まず当たりはしません。

けれども、分からないなりに、研究室でどのような研究を行っているのかを「検索」してみることはとても大切です。どんな研究をしているかなんて、口ではなんとでも言える訳ですし、その研究が最先端かどうかなんて、素人には分かりません。けれども、原著論文(学術誌に掲載されている論文)や研究助成(いわゆる科研費など)を検索して調べれば、『本当のところ、何を研究しているのか』が至極具体的に分かります。これらは、専門家の査読を経て、学問の最先端であるという判断を得ていますので、分かりにくいけれども、より、研究内容の真実に近い情報と言えるでしょう。

検索方法は色々ありますが、研究室のスタッフの名前で検索すればOK。ただし英語名で検索する必要があります。ここに、いくつか検索サイトを紹介しておきましたので、自分の興味に合う研究をしている教員を探し出すのに利用してみてください。

 

 

 

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