日本化学会第98春季年会(2018)で、論説フォラーム徹底討論!研究の潮目が変わった!SDGsは化学が主役に さあ、始めよう!に参加してきました。日本化学会の出版する「化学と工業」では2017年1月号より、SDGsに関する論説を継続的に掲載しており、
2017年1月号
2017年10月号
2018年2月号
2018年4月号
本フォーラムでは、野依先生・玉尾先生・山本先生などノーベル賞・歴代の日本化学会会長も出席し、討論がされました。
本フォーラムで感じたことは多かったのですが、出席して得た(あくまでも)客観的な情報をメモしておきます。
SDGsの入力が必修項目の論文が登場
Cell Pressが雑誌Cellの姉妹雑誌としてChemという雑誌を出版しました。詳細はこちら
さてこの雑誌ですが、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)SDGs(エスディージーズ)を強く意識しているようで、論文投稿の際に、SDGsの17の目標のうち、どの項目に該当するのかを入力する必要があるそうです。
What chemistry can do?
International union of Pure and Applied Chemistry (IUPAC)も”What chemistry can do”ということを真剣に考えています。
企業もSDGsを意識しないと生き残れない時代に
トヨタ自動車(株)射場英紀さんのお話では、企業もSDGsを意識しないと生き残れない時代になってきたという話がありました。ガソリンエンジンのみの車種、2025年ごろまでにゼロという目標を立てていますが、産業革命に匹敵する大きな変換点を迎えており、燃料電池自動車は出したもののまだまだ先は長く、トヨタという大きな会社であっても危機感を常にもっているそうです。
最後に
SDGsは、「化学だけではできないこと」ばかりですが、「根本的に化学にしかできないこと」が多く含まれているように思います。
そして、SDGsに対して、化学者は観客ではなく、プレイヤーであると感じました。