高校生から大学へ入ったばかりの皆さんに、是非ともおすすめしたい「化学」の教科書として、鹿島長次先生の化学するシリーズを紹介しておきます。
「環境と物質」の講義を受講くださった皆さんには、講義中に紹介するようにしています。
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高校までに学んだ化学は、ともすると暗記科目と感じられたかもしれません。高校の教科書は、とても工夫されていて、化学が、私達の生活とどのように関わっているかをできるだけ盛り込んでいるのですが、それでも、「試験のための勉強」をしてしまうと、なかなか、身近な材料や現象と化学との関わりに思いを馳せる時間もありませんし、なにより、教科書では、化学全体を決められた時間内に俯瞰する必要が有るために、一つ一つにこだわり、掘り下げて考えるような構成にすることは難しいのが現状です。
でも、本当は、自分の興味のあることを、とことん掘り下げた時に、化学の面白さや奥深さに気付くことができるのだと思います。そして、そうした構成になっている教科書が、「化学するシリーズ」です。ホームページのリンクをたどって、ぜひ、自分の興味のある話題についての教科書をダウンロードして、読んでみてください。
化学を学ぶことで、どれだけ世界が広がるか、そして、理解が深まるかが実感できると思います。化学って本当に面白い学問なのです。
鹿島先生は、高口の大学時代の恩師です。ご専門は、有機化学でしたので、有機化学の講義を受けました。それから、学生実験でも大変お世話になりました。雑談ばかりでしたが、とても魅力的で楽しい講義だったことが忘れられません。今、大学の講義は、「シラバス」なるものに縛られ、学生の皆さんも、教科書どおり、シラバスどおりの授業が良いと考えているように思います。しかし、高口は、本来の大学の講義のあるべき姿は、きっと、ライブ感あふれる、予定調和から外れたものなのではないかと考えています。そう思うことができるのは、鹿島先生から薫陶を受けたからこそと思います。
そして、化学の本当の楽しさに気づいたり、雑談だらけの講義を楽しんだりすることができるようになる第一歩は、「試験のための勉強なんてしょうもない、講義は単位が取れればOKで成績なんて重要ではない、大切なのは、その講義を通じて、自分の興味のあることの理解を深めることなんや!」っていう考え方を持てるようになることかと思います。そして、化学するシリーズは、そのためのガイドとして、とても良い教科書だと感じています。
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みなさんは、「何を化学する」んでしょう?
みなさんが、何かに興味を持って、化学してくださるのを、とても楽しみにしています!