基礎有機化学2018 勉強のヒント(第4回)

【1】本日の講義は、『暗記しない有機化学』の真髄に迫る内容でした。化学結合は、原子を電子の糊でくっつけたものですから、電子の入る分子軌道の形や性質が分かれば、分子の性質や化学反応についてとても良く理解できるようになります。初見で理解するのは難しいかもしれませんが、繰り返し教科書を読んで、理解して下さい。

【2】諸君は分子模型の裏側に隠された沢山の理屈を考えるヒントを得ました。エタンのC−C結合は自由に回転するけれどエテンのC=C二重結合は自由に回転できない。二重結合は回転しないというけれど、それは何故かというのも、軌道を考えてはじめて理解できるようになります。是非とも自分で考えてみてください。

【3】軌道の話は、「量子化学」で詳細に勉強しますが、分子の構造と化学反応における価電子の動きを考える基礎ですので、数学的に理解できなくても、感覚的に、今、おおまかな描像を掴んでおくと、いろいろなことが理解しやすくなります。とりあえず、はじめは、s軌道、p軌道およびそれらを組み合わせた混成軌道の形を覚えてしまえば対応できます

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