【1】π結合がつながると、面白い物性の化合物が出来上がります。導電性高分子(ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリアセチレン)、色の濃い化合物(クロロフィル、カロテン)など、身の回りにあるいろいろなπ結合を探しだして、眺めてみよう。なぜ?に応えるヒントが、今日の講義の中に詰まっていました。
【2】分子軌道と共鳴とをリンクさせて考えることができるようになることが重要です。量子化学的な手法を使った分子軌道計算は煩雑なものですが、共鳴寄与式を使った考察により、分子軌道の大雑把なイメージを作ることができて、それが非常に役に立ちます。
【3】共鳴寄与式を書いて寄与の大きさを議論する場合、カルボカチオンの安定性のルールを知らないと理解できない場合があります(例えば、問題5.12(a))。カルボカチオンは3級が一番安定で、2級、1級の順に不安定になります。なぜそうなるかは、『超共役』という言葉で説明されますが、とりあえず今は、カルボカチオンの安定性の順番を覚えておいて下さい。もちろん興味のある方は、いろいろと調べて勉強してみると良いですね。
共鳴するところを見つける 分子も友達も
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