学科紹介

大学院紹介

岡山大学大学院環境学研究科は、平成24年4月、自然科学研究科バイオサイエンス専攻の4講座と併せて再編し、環境生命科学研究科に改組しました。

物質エネルギー学講座は、環境生命科学研究科に設置され、博士前期課程においては資源循環学専攻、博士後期課程においては環境科学専攻に所属しています。環境生命科学研究科の各専攻および既設学部との関係については、こちらをご覧ください。

資源循環学専攻(物質エネルギー学講座)の教育研究内容

近代工業社会は人類に豊かで快適な生活を提供したが、一方で地球温暖化、オゾン層破壊、酸性雨、ダイオキシンを始めとする環境汚染、工場跡地の土壌汚染、工場排水による水域汚染、産業廃棄物の不法投棄等の多くの環境問題を引き起こしてきました。さらに、資源の大量消費によって近代社会を支えてきた資源自体の枯渇も懸念されています。

本専攻では、現代社会が最も強く求めている、環境負荷を小さくし、資源枯渇を抑制できる持続可能な社会の構築を目的として、物質・資源のリサイクル促進、廃棄物の最適管理、より安全で適切な最終処分法の開発等に関するマネジメントの確立、資源枯渇の回避のための物質エネルギーの有効利用・変換技術の開発、グリーンケミストリー技術の開発、さらには環境汚染物質排出抑制技術の開発等について教育研究を行います。

物質エネルギー学講座においては、環境保全と持続可能な社会の構築に不可欠な化学変換技術の研究開発を進めるとともに,これらの分野の研究と技術開発を強力に進めることができる人材の育成を行います。

物質エネルギー学講座の教育研究分野

セラミックス材料学

省資源、省エネルギーに関する機能性セラミックス材料の開発、廃棄物から有価元素を回収し化学肥料などとして再利用する処理プロセスの開発など、グリーンイノベーションに関する教育研究を行います。
授業科目名:アモルファス材料科学、無機機能材料化学

無機機能材料化学

環境浄化及びクリーンエネルギーに関連する機能性材料並びに廃棄物の再資源化に関するプロセス技術についての教育研究を行います。
授業科目名:環境無機材料解析学、環境無機機能性材料工学

有機機能材料学

グリーンイノベーションにための環境適応型有機機能材料を開発し、人工光合成、太陽電池、光触媒、あるいはナノ医療を可能にすることを目指し、材料の分子設計及び合成法について光化学、ナノ炭素化学、有機典型元素化学、構造有機化学、そして、分子集合体化学などを駆使した多角的な教育研究を行います。
授業科目名:有機機能化学、先端有機化学

環境高分子材料学

高性能や高機能に加え、リサイクル性や環境負荷低減性等を考慮した高分子材料の分子設計法とその効率的合成法についての教育研究を行います。
授業科目名:環境調和高分子合成論、環境調和高分子設計論

環境プロセス工学

環境工学の基礎となる物質と粒子が関与するプロセスの開発やその設計法及びグリーンケミストリーに基づく材料プロセッシングについての教育研究を行います。
授業科目名:環境プロセス工学、拡散分離工学

環境反応工学

環境調和型化学反応装置の設計・操作並びに持続可能なエネルギー資源確保のための触媒・固体収着剤の設計・開発に関する教育研究を行います。
授業科目名:環境化学反応操作論、エネルギー資源循環工学

アドミッションポリシー

大学院環境生命科学研究科

本研究科は、環境学と農生命科学とを融合させた「環境生命科学」の新たな創造を目指しています。すなわち、人類を含む生命の発展的存続を保証し、安全、安心、快適、かつ豊かな社会を実現することが目標です。そのために、環境学と農生命科学を融合させた新たな学問の発展を基に、社会科学も含めた高度の専門性と総合性・学際性のバランスを考慮したカリキュラムによる教育・研究を実施しています。これにより、専門分野間の相互交流を積極的に進めて環境問題に柔軟かつ多面的に対応するとともに、生命科学の諸問題の解決に貢献できる豊かな教養と高度な専門性を有する人材を養成しています。

本研究科は、文明の持続的な発展を図るための豊かな教養・倫理・専門性を有し、地球環境の持続的な発展や生命現象の解明のための科学的知見に基づいた高度な専門性を身につけたいという強い意欲を持つ人材を求めます。そのために、多様な入試方法により国内外から広く人を受け入れます。

資源循環学専攻(博士前期課程)

本専攻では、環境負荷を小さくし、資源の枯渇を抑制できる持続可能な社会の構築を目的として、問題設定と解決に向けた技術開発等の能力を備える人材を育成します。意欲的に取り組むことのできる次のような人を求めています。

  1. 物質・資源のリサイクルを促進する技術開発やシステム構築に携わりたい人
  2. 廃棄物の最適管理や、より安全で適切な最終処分法の開発に携わりたい人
  3. 物質・エネルギーの高効率有効利用・変換技術の開発に携わりたい人
  4. グリーンケミストリー技術や環境保全技術の開発に携わりたい人
  5. 資源循環型社会の構築に貢献したい人